仮想ユーザのプロフィール作成と選択 †
顧客志向の製品設計を考えたプロジェクト遂行の支援 †
(研究背景) †
今までは,「ものづくり」のときに技術中心で製品が作られていました.技術中心ではデザインがいい加減になったり,独りよがりになったりしてしまうケースが多く,多くのユーザが不憫な思いをします.
そこで製品を利用する人が使いやすい製品を作らなければなりません.使いやすい製品を作るには設計者はユーザが製品を利用している状況を明確にイメージする必要があります.また設計者同士で,同一のユーザイメージを保つことも重要になります.
こうしたことを解決するのに,実際のユーザを連れてきてはユーザ個人の癖などが製品づくりに影響する可能性があります.ターゲットユーザとして理想の仮想ユーザを作成すると特徴だけに焦点を当てることができます.
しかし,仮想ユーザを作成するのはとても大変です.
仮想ユーザを作成するのは設計者であるため,設計者の思い込みが仮想ユーザに反映される可能性もあります.
そこで思い込みを回避できる仮想ユーザ作成の支援と製品づくりの支援をするシステムがあれば解決できると考えました.
(研究要旨) †
本研究では,製品を作るときに仮想ユーザのプロフィールを選べるシステムを構築します.
- ペルソナ手法
仮想ユーザを実際のユーザに見立ててユーザをイメージする手法としてペルソナ手法が知られています.ペルソナ手法では,理想のターゲットユーザのプロフィールを作成します.そして,仮想ユーザのプロフィールや仮想ユーザが製品を利用している状況のシナリオからユーザをイメージします.
- プロフィール作成
プロフィールを作成する画面には,写真選択画面と名前などの入力の項目があります.
↓プロフィール作成画面のイメージです.
- プロフィール選択
プロフィールを選択するときに,設計者の思い込みを回避できるしくみを考えました.
↓プロフィール選択画面のイメージです.
- 設計者の思い込みを回避できるしくみ
- 価値観と消費者の行動
価値観が消費者の行動に影響を与えます.
- 価値観の反映
価値観は,仕事・家庭・プライベートの活動における優先度や趣味に反映されます.
- ユーザを分類する指標
仕事・家庭・プライベートの活動における優先度や趣味をユーザの分類に使用します.
- しくみ
ターゲットユーザと仕事・家庭・プライベートの活動における優先度や趣味が同じようなプロフィールを推薦するしくみがあると設計者の思い込みを回避できると考えられます.
- 推薦方法
ユーザの仕事・家庭・プライベートの活動における優先度や趣味のデータを集めて,そのデータからどうゆう人物がどういう仕事・家庭・プライベートの活動における優先度や趣味を持っているかを調べてグループ分けをし,そのグループに属する可能性があるプロフィールを推薦するという方法を用いました.
ページ作成者:岡田