メディア・ビオトープによる地域社会活性化についての情報学的分析と応用

(このページの短縮URL http://p.tl/uKG5

(科学研究費 基盤C一般 20500220)

研究期間

2008年度〜2010年度 総額4,420千・(H20 1,430千, H21 1,690千, H22 1,300千)

研究組織

須藤秀紹 室蘭工業大学(システムデザイン論)統括,マクロ分析,システム設計・開発
奥野恒久 室蘭工業大学(討議民主主義論)メディアの果たす規範的側面の分析,地域メディアに対する法的側面からの考察
野津亮 大阪府立大学(ケア情報学)ミクロ分析
小北麻記子 北海道教育大学(メディア・デザイン)実践事例調査・分析, インタフェースデザイン

目的

本研究ではまず,地域社会とメディアとの関係性を情報学的視点から分析することによって地域メディア設計の方法論を明らかにする. そして,その方法論に基づいた地域コミュニケーション・メディア設計支援システムを提案する. その結果,地域コミュニティーの活性化を促すことを目的とする.

メディア・ビオトープとは?

新しいメディアの登場とともに人々の生活は大きく変化してきました. たとえば新聞の登場は世論を生み,テレビの大衆化は人々の消費意欲を加速させました. とくに近年においては,インターネットなどの高度にデジタル化された情報インフラの登場によって,高速にかつ大量の情報が伝達できるようになりました. このことは, 遠くの見知らぬ者同士をつなぐ作用がある反面,隣近所といった地域内のコミュニケーションの希薄化を招いていることが指摘されています. また,その結果による住民の地域社会への無関心化は好ましい状態とはいえません. このような状況に対して,メディアの生態学ともいえるメディア・ビオトープの考え方が注目されています. これは生態系のビオトープ(生物の暮らす比較的小さな場所)のアナロジーとしてメディアを捉え直すことによって,より多様なコミュニティのネットワークが育っていくという考え方です. われわれのグループでは,メディア・ビオトープを形成して育てるという視点から様々なとり組みを行っています.

メディア・ビオトープの例

猫メディア

のら猫の存在は,コミュニティ内で大きな問題になることがあります. これは猫が地域の住民と,良い意味でも悪い意味でも多くの関わりを持っているからだといえます. 本研究は,のら猫をコミュニケーションの媒体とすることによって,地域住民間の繋がりを深めようという試みです. %コミュニティキャットを媒介として,地域住民のコミュニケーションを促進します.

歩道橋メディア

バスメディア(1)

バスメディア(2)

研究課題

ビブリオバトル定期戦

メディア・ビオトープ形成の実践例として,ビブリオバトル定期戦を実施しています.

勉強会

  • 第1回 メディア・ビオトープ勉強会
    • 日 時:5月29日(金) 19:00〜20:30
    • 場 所:室蘭工業大学 R棟(旧情報工学科)3Fラウンジ
    • 参加者:9名
    • 内 容:初回の研究会だったので,須藤がメディア・ビオトープの考え方について説明した後,フリーディスカッションを行いました.メディア・ビオトープの定義が話題の中心となりました.ビオトープとは,安定性を有しつつもゆっくりと「正の方向」へ変化しつつある系,という考え方に収束しました.今後,定義を厳密化してゆくということになりました.予定の時間(1時間半程度)を超えて議論が白熱しました.
  • 第2回 メディア・ビオトープ勉強会
    • 日時:12月13日(日) 19:30〜22:30
    • 場所:ホテルゆもと登別
    • 参加者:9名
    • 内 容:
      • 第一部 メディア・ビオトープのシステム論(発表者:須藤): 須藤が,日本感性工学会大会企画セッション(生命ソフトウェアとメディア・ビオトープ)で発表したコミュニティモデルについて説明しました.その後のディスカッションで,3層の関係がユング心理学の「自我」「超自我」「イド(エス)」に対応しているのではないかという興味深い指摘がありました.また,モラルや法といった規範だけではなく,「経済的視点」も組み込むべきではないかという指摘がなされました.
      • 第二部 想い出を共有するメディア(テーブルラウンドディスカッション): 表層的情報の交換だけではなく,より深いコミュニケーションを指向した「想い出共有メディア」について議論しました.「マッチ売りの少女モデル」「失敗記録モデル」など断片的なアイディアはでるものの,大きなブレークスルーはなく,引き続き各自アイディアを練ることとなりました.

企画セッション

  • 日本シミュレーション&ゲーミング学会2010年度春季大会「メディア・ビオトープ:メディアとコミュニケーション」
    • 日時:2010年6月12日(土)15:00〜17:00
    • 場所:大阪教育大学天王寺キャンパス
    • プログラム
      • 須藤秀紹 (室蘭工業大学大学院):メディアビオトープが形成するコミュニティ
      • 佐藤祐輔,須藤秀紹(室蘭工業大学大学院):場の状況に応じた意志表出と心的ストレスとの関係
      • 谷口忠大(立命館大学情報理工学部 知能情報学科):書評の相互作用が生み出す語りのメディア:ビブリオバトル
      • 橋山智訓 永田惇 江崎朋人 市野順子 田野俊一(電気通信大学大学院情報システム学研究科):携帯アプリケーションの使用履歴によるコミュニケーション支援
      • 小笠原直人,佐藤究,布川博士(岩手県立大学):高コンテクストメディアによるコミュニケーションの提案 ー視線,玉転がしによるコミュニケーションー
  • 第11回日本感性工学会大会「生命ソフトウェアとメディア・ビオトープ」
    • 日時:2009年9月8日 14:20 - 16:20
    • 場所:芝浦工業大学 豊洲キャンパス
    • プログラム
      • メディア・ビオトープのシステム論構築に向けて 須藤 秀紹
      • 認知的均衡に基づいた社会シミュレーション 野津 亮
      • Effect of odor and different type of breathing on respiratory metabolism at rest 上村 浩信
      • 時系列的データ集合に対する定性的・定量的・概念的な統合処理モデルのための学習手法 福多賢太郎
      • 直感的インタラクションを用いたマルチモーダル博物館ガイド 岡本 雅
      • メディア・デザインとコミュニティとの関係 小北 麻記子
  • SICE Annual Conference 2010: System Design based on "Further Benefit of a Kind of Inconvenience" II
    • 日時:2010年8月20日 14:30-16:00
    • The Grand Hotel, Taipei, Taiwan
    • プログラム
      • Media designing analogous with Biotope, H. Suto
      • A Communication Medium Using Pictograms for Media Biotope, M. Okita
      • Social Simulation Based on Perceptual Balance on the Influence of Communication Styles, A. Notsu
      • Communication Media Based on the Media Biotope, M. Sakamoto
  • 計測自動制御学会 システム・情報部門学術講演会 SSI2010「不便益が育むシステムデザインI」
    • 日時:2010年11月25日 10:50 - 12:30 
    • 場所:キャンパスプラザ京都
      • メトロノームの潜在的な使いにくさ解消を目指したインタフェースデザイン  本吉達郎(富山県立大学)
      • 博物館の展示鑑賞者の注意をひきつけるひねったキャプションに関する研究  塩瀬 隆之(京都大学)
      • 不便忌避に起因する労働災害の分析と安全設計の課題把握  岡部康平(安衛研)
      • モビリティマネジメントと都市構造変化についてのマルチエージェントシミュレーション   谷口 忠大(立命館大学)
  • 計測自動制御学会 システム・情報部門学術講演会 SSI2010「不便益が育むシステムデザインII」
    • 日時:2010年11月26日 9:00 - 10:15, 10:50 - 12:30
    • 場所:キャンパスプラザ京都
      • 連続値入出力型母音発声装置の検討  尾林慶一(京都大学)
      • 携帯機器による継続支援システム ー褒められると続けられるー  橋山智訓(電気通信大学大学院情報システム学研究科)
      • 周囲との相互作用を促す観光ナビに関する最近の試みについて  田中健(立命館大学大学院 理工学研究科)
      • 他者との関係を感じさせることを目的としたコミュニケーションメディアの提案  坂本牧葉(室蘭工業大学大学院工学研究科 博士後期課程 生産情報システム工学専攻)
      • Comic Live Chat:引き算の思想に基づくコミュニケーションツール  松田実咲(同志社大学) ーーー電子のれんコミュニケーション -ただいま営業中-  小笠原直人(岩手県立大学)

キーワード

  • エコマネー
  • 地域FM

研究成果の概要(和文)

研究成果の概要(英文)


添付ファイル: filemedia_biotope_poster.jpg 731件 [詳細]

トップ   編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2011-06-06 (月) 15:23:04 (2716d)