ロイ適応看護理論

看護理論とは,「看護ケアを記述し,説明し,予測することを目的として,看護に関する現実(中核的な現象と関連性)について, 発明したり,発見したりすることを言語化し,公表するよう概念化したもの」とされている.

その1つであるロイ適応看護理論では, 人間は生理的様式(physical self),自己概念様式(self-concept mode),役割機能様式(role function mode),相互依存様式(interdependence mode) の4つのシステムにより環境に適応していく生物と規定されている. 人間はこの4つのシステムにより,外界からの刺激に対して出力としての行動を起こし,環境に適応していくとしている. 図は,人間の適応システムがこの4つのシステムから構成され,ある刺激が入力されるとこのシステムによって出力としての行動が決定 されることを表している. ロイは,人間の目標として成長,生殖,生存,円熟を挙げ,これに対して効果的か否かを,適応的か否かとして表現し, 看護者は患者の行動がより適応的なものになるように患者への入力刺激を変化させるよう要請されるとしている. 以下では,ロイ適応看護理論における4つのシステムのうち,自己概念様式,役割機能様式,相互依存様式について説明する.生理的様式は,メンタル ケアではなく医学的ケアの対象となるため,メンタルケアを考える本研究では触れない.


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Last-modified: 2008-02-13 (水) 18:11:28 (5909d)